2025/06/02 17:51

寿司や和食に欠かせない「本マグロ(クロマグロ)」。その濃厚な旨味と脂ののった身は、まさに“海の王様”とも呼ばれる存在です。

そんな本マグロの中でも、近年ますます注目を集めているのが「養殖本マグロ」です。

天然ものが珍重されるイメージのある中、なぜ今「養殖」が選ばれているのでしょうか?今回はその魅力を、飲食店の仕入れ担当の方や魚好きな皆様に向けて、分かりやすくご紹介します。


1. 安定した品質と味

養殖本マグロは、自然環境の変動や漁獲状況に左右されず、常に安定した品質を保つことができます。
特に養殖業者が徹底管理する「餌・水温・環境」によって、身質や脂のりが均一に仕上がるのが特徴です。

「今日のマグロ、ちょっと脂が少ないな…」といったブレが起きにくく、職人の目利きがなくても高品質なものを安心して提供できます。


2. 年間を通して安定供給が可能

天然マグロは季節や海域によって漁獲量が大きく変動しますが、養殖マグロなら一年を通して安定供給が可能。
特に飲食店や小売業にとって、**「欲しい時に、欲しいだけ仕入れられる」**ことは大きなメリットです。

季節や相場に左右されにくいため、長期的なメニュー計画やコスト管理もしやすくなります。


3. コストパフォーマンスに優れる

天然本マグロは相場変動が激しく、特に大型や質の良いものは高額になりがちです。
一方、養殖本マグロは価格が比較的安定しており、同等の品質でコストを抑えられる場合も少なくありません。

つまり、**「高品質なマグロを、より手頃に仕入れられる」**というのが、養殖本マグロの大きな魅力です。


4. サステナブルな選択肢

近年、漁業資源の枯渇が世界的な課題となっており、クロマグロは国際的にも厳しく管理されている魚種の一つです。

そんな中で、**資源を守りながらマグロを食べ続けるための方法が「養殖」**です。
持続可能な方法で育てられたマグロを選ぶことは、未来の海と食文化を守ることにつながります。


5. 食の安全とトレーサビリティ

養殖マグロは管理された環境で育てられているため、トレーサビリティ(生産履歴の追跡)が明確です。
どこで、誰が、どのように育てたのかが把握できるため、飲食店や消費者にとっても大きな安心材料となります。


まとめ:これからの時代にふさわしい「本マグロ」の形

「味・安定・コスト・環境」のすべてをバランスよく満たす養殖本マグロ。
天然信仰の強い業界でも、その価値は年々再評価されており、今や高級寿司店でも積極的に取り入れられています。

これからの時代、お客様に“安心して美味しいマグロ”を提供するための最良の選択肢として、養殖本マグロをぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?